フルーツを食生活に取り入れることは、健康や美肌になる方法の1つです。
なぜなら、フルーツには野菜などと同様に美容効果の高い栄養素がたくさん含まれているからです。
ビタミンやミネラル、さらには食物繊維や酵素なども豊富なことから、便秘を予防したり、肌荒れの改善なども期待できます。
つまり、フルーツは美肌になる食べ物であるとともに、身体や肌の老化を防ぐはたらきがあり、アンチエイジングやエイジングケアにも役立つのです。
しかし、糖質も含まれているので食べすぎはダイエットの敵になってしまいます。
また、身体を冷やすものもあります。
【フルーツに豊富な8種の栄養素と美肌の関係】
フルーツに含まれる代表的な栄養素と言えば、ビタミン類、カリウム、クエン酸、食物繊維などです。
ここでは、フルーツに含まれる代表的な7種の栄養素と含有量のランキングなどをご紹介します。
1)ビタミンC
フルーツに含まれる代表的な栄養素です。
ビタミンCは、アスコルビン酸とも呼ばれる水に溶けやすい水溶性ビタミンです。
また、熱やアルカリにも弱い性質があります。
人の身体の中ではつくることが出来ないため、フルーツをはじめ食べ物で摂る必要があります。
フルーツでは、アセロラが可食部100g中1700mgと断トツで多く、以下、グァバ、ゆず果皮、すだち果皮、レモン、甘がき、キウイフルーツ、あけび、いちごの順に多く含まれます。
ビタミンCは、万能のビタミンとも呼ばれていて美肌や健康によいはたらきがたくさんあります。
具体的には、次のようなはたらきがあるのです。
- コラーゲンをつくるのを助けて肌のハリやツヤをもたらす
- 皮脂の分泌をコントロールして毛穴ケアをサポート
- 抗炎症作用でニキビや肌荒れを予防
- シミを防いで美白効果を発揮
- 身体や肌の酸化防止
- 鉄やカルシウムの吸収を高める
- アミノ酸や糖の代謝に関与する
- 免疫力を高めて、風邪やウイルスに対する抵抗力を高める
- アレルギー反応で生じるヒスタミンの放出を抑える
- ストレスを軽減するホルモンの生成を促す
- アルコールの分解をサポートする
- 副腎皮質ホルモンの生成を促し、ストレスを抑える
2)ビタミンB群
ビタミンB群は、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンの8種類があります。
すべて水溶性で、熱に弱い性質を持っています。
ここでは、フルーツや美肌と関係の深いビタミンB2、B6についてご紹介します。
①ビタミンB2
ビタミンB2はリボフラビンとも呼ばれます。
フルーツでは、ゆず果皮に最も豊富で、すだち果皮、パッションフルーツ、レモン、きんかんの順に多く含まれます。
ビタミンB2は、爪や皮膚、髪などの細胞の再生やエネルギー代謝に深く関わっていて、肌や身体を健やかに育てるはたらきがあります。
また、脂質の代謝や赤血球の生産にも関わるほか、目や口、消化器系など体内の粘膜を正常な状態に保つはたらきを担っています。
脂質の多い料理やスナック菓子などを食べ過ぎると脂質の代謝にビタミンB2が使われて、体の中のB2が不足して口内炎などができやすくなります。
②ビタミンB6
ビタミンB6とはピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンなどの同じはたらきのあるよく似た成分の総称で、水溶性の性質があります。
フルーツではバナナに最も多く含まれ、パッションフルーツ、すだち果皮、マンゴー、キウイフルーツ、メロンの順に多く含まれます。
ビタミンB6は、タンパク質、アミノ酸の代謝に深く関わって、エネルギーに変えたり、別のアミノ酸に合成するはたらきをします。
だから、肌の角質層の天然保湿因子(NMF)やコラーゲン、エラスチンなどの産生にも影響を与えます。
また、脂質の代謝にも関わったり、神経を正常に保つはたらきがあります。ビタミンB6は赤血球の形成に必要なため、欠乏症になると貧血を起こすことがあります。
3)βカロテン
βカロテンは、植物や動物に存在する色素のひとつです。
体内でビタミンA(レチノール)に変換されることから、プロビタミンAとも呼ばれます。
フルーツでは、あんずに最も多く、パッションフルーツ、ウンシュウミカン、すいか、びわの順で多く含まれます。
βカロテンは、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つはたらきがあります。
また、活性酸素を抑えることで身体や肌の酸化を防ぐはたらきや免疫を高めることから、生活習慣病やがん予防の効果が期待されます。
さらに、目の神経伝達物質となります。
4)ビタミンE
ビタミンEは、脂溶性でトコフェロールとも呼ばれます。
α、β、γ、δの4種類あります。中でも最も活性が強いのがαです。
フルーツでは、うめに最も豊富で、きんかん、ぐみ、マンゴー、あんず、ブルーベリー、レモンの順に多く含まれます。
ビタミンEには、強い抗酸化作用があります。
そのため、体内の不飽和脂肪酸の酸化や血管の酸化を防ぎます。
そのため、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防や血行促進による冷え性の予防に効果が期待できます。
5)クエン酸
クエン酸は有機酸の1種で爽やかな酸味の元です。
フルーツでは、梅干しに最も豊富でウンシュウミカン、バレンシアオレンジ、グレープフルーツ、レモンの順で多く含まれます。
クエン酸は、疲労回復のはたらき、カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルの吸収を高めるはたらきがあります。
そのため、体調を維持することで美肌をサポートします。
6)ポリフェノール
ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分です。
ビタミンCやビタミンEと同様に強い抗酸化作用があるので、生活習慣病の予防に役立ちます。
自然界に5,000種類以上あり、ポリフェノールの種類により、独自のはたらきがあります。
フルーツでは、アントシアニンがブルーベリーやブドウに豊富に含まれます。
また、ルチンがレモンなどのかんきつ類に含まれます。
7)食物繊維
食物繊維とは、食べ物の中で、人の消化酵素だけでは消化できない物の総称で、炭水化物の仲間です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。
水溶性食物繊維は、水に溶けやすい性質の食物繊維でコレステロールの排出や急激な血糖値の上昇を防ぐはたらきがあります。
フルーツでは、ゆず果皮に最も多くすだち果皮、きんかん、レモン、あけび果皮、アセロラに豊富です。
一方、不溶性食物繊維は、水に溶けにくい性質の食物繊維で不溶性の腸の働きを整え、便秘の予防が期待できます。
フルーツでは、かりんに最も多く、すだち果皮、グァバ、ラズベリー、ゆず果皮、レモンの順に豊富です。
8)カリウム
アルカリ金属元素のひとつで、人体には欠かせないミネラルのひとつです。
フルーツでは、バナナ、メロン、すだち果皮、キウイフルーツ、パッションフルーツの順に豊富です。
カリウムには、ナトリウムとともに細胞の浸透圧を維持調整するはたらきがあります。
また、ナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑えるはたらき、腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促すはたらきがあります。
だから、高血圧やむくみの予防に役立ちます。
むくみはたるみを引き起こす原因の1つにもなるので、カリウムも美肌に大切なのです。
【まとめ】
美肌や美容、健康のためのフルーツの栄養素などを幅広くご紹介しました。
いかがでしたか?
今では、フルーツは日本だけでなく世界中のものを食べることができます。
そして、含まれる栄養素もさまざまですが、多くは美肌によい効果が期待できます。
しかし、中には食べ方に注意が必要なフルーツもあります。
フルーツの選び方や食べ方などをしっかり理解して、ぜひ、アンチエイジングやエイジングケア、そして美肌にお役立てくださいね。
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