皆さんは成人女性の1日あたりの必要なカロリー量を知っていますか?
「最近太ってきた。カロリーを減らしたほうがいいかな」
「ダイエットをしたいと思っているけれど、どのくらいの消費カロリーで体重が減るのかな?」
スタイルのいい女性や、鏡に映る自分を見て、カロリーが気になるという方も多いのではないでしょうか?
1日に必要なカロリーを把握し、カロリーバランスを見直すことがダイエットの成功の秘訣です。
今回は、成人女性のカロリーバランスについて、計算方法もあわせて年代別に詳しく解説していくので、参考にしてみてください。
【太っている?痩せている?BMIで自分の体重を知る】
そもそもあなたの体重は適正でしょうか?
太っているか・痩せているかを測る基準として「BMI」という値があります。
BMIは以下の計算式で算出することができます。
BMI=(体重kg)÷(身長m×身長m)
例えば、身長が160cm、体重が50kgの場合
「50kg÷(1.6m×1.6m)=19.5」
つまり、BMIは19.5となります。
日本肥満協会が定めた基準によると、BMIが25以上で「肥満」、18.5〜25未満が「普通」、18.5未満が「痩せ」であると分類されます。
BMI(kg/m^2) | |
<18.5 | 低体重(痩せ) |
18.5≦BMI<25.0 | 普通体重 |
25.0≦ | 肥満 |
BMI=22が標準体重で、最も病気になりにくい傾向にあります。
一方で、25を超えると肥満となり、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病のリスクが増えると言われています。
【成人女性が1日に必要なカロリー(消費カロリー)はどのくらい?】
一般的に、成人女性の1日に必要なカロリー(消費カロリー)は1,700〜2,050kcalと言われています。
ただし、必要なカロリーは年齡や体格、活動量によって違います。
1日の消費カロリーが摂取カロリーよりも多ければ、体重は減っていくでしょう。
成人女性の年齢別にみた、1日に必要なカロリー目安は以下のとおりです。
身体活動レベル* | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
18~29歳 | 1,700 | 2,000 | 2,300 |
30~49歳 | 1,750 | 2,050 | 2,350 |
50~64歳 | 1,650 | 1,950 | 2,250 |
65~74歳 | 1,550 | 1,850 | 2,100 |
75歳以上 | 1,400 | 1,650 | - |
*身体活動レベル
- I(低い):1日中、座っていることが多い
- II(普通):座り仕事が中心だが、家事や買い物など軽い運動をする
- III(高い):立ち仕事や移動が多い仕事をしている、活発な運動習慣がある
1日の運動量である「身体活動レベル」に応じて、必要カロリーが変わります。運動量が少ないほど必要カロリーも少なくなります。
BMIを計算して、あなたは体重を減らす必要がありましたか?
もし減らす必要があれば、1日の必要カロリーに基づいて摂取カロリーを見直しましょう。
【1日の必要カロリー計算方法】
先程は成人女性が1日に必要なカロリーについて、年齡別に紹介しました。
しかし本来、必要なカロリーはあなたの体格や活動量によっても変わります。
ここからは、体格・活動量に合わせて、実際にあなたが必要とするカロリーの計算方法について、分かりやすく解説します。
ステップ1:基礎代謝量を知る
まずはあなたの基礎代謝量を調べましょう。
基礎代謝とは、安静状態で生命活動を維持するための必要最小限のエネルギーのことです。
日常生活でも、私たちは多くのエネルギーを消費します。
この基礎代謝は、私たちの1日の消費カロリーのうち、約60%を占めています。そして、体格に大きく依存することが分かっています。
表中の自分の年齢の値に、自分の体重を掛け算することで求めることができます。
年齢 | 基礎代謝基準値 |
18~29 | 22.1 |
30~49 | 21.9 |
50~64 | 20.7 |
65~74 | 20.7 |
75以上 | 20.7 |
例えば、30歳で体重が50kgだと、
「21.9×50=1,095」
つまり基礎代謝量は1,095kcal/日となります。
ステップ2:身体活動レベルを知る
身体活動レベルは以下の通り区分けされます。
- I(低い) :1日中、座っていることが多い
- II(普通) :座り仕事が中心だが、家事や買い物など軽い運動をする
- III(高い):立ち仕事や移動が多い仕事をしている、活発な運動習慣がある
あなたの仕事や生活習慣から、自分がどの身体活動レベルにあるか確認しましょう。
高い身体活動レベルは、肥満や生活習慣病の予防に役立つとされています。
自分の生活習慣を見返して、身体活動レベルがI(低い)の場合は、まずは買い物まで歩いて出かける、こまめにストレッチをするなど、身体活動レベルを上げていくのがおすすめです。
ステップ3:必要カロリーを知る
あなたが1日に必要なカロリーは以下の計算式で導き出すことができます。
必要エネルギー(kcal)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
「ステップ1」で求めた基礎代謝量に、「ステップ2」のあなたの身体活動レベルに応じた以下の値をかけ算してみましょう。
身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(ふつう) | Ⅲ(高い) |
18~29歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
30~49歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
50~64歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
65~74歳 | 1.45 | 1.70 | 1.95 |
75歳以上 | 1.40 | 1.65 | – |
例えば、あなたが30歳女性、体重50kgで座り仕事中心で、毎日自転車で買い物に出かける(身体活動レベル:普通)の場合、
「1,095×1.75=1,916」となり、
1日に必要カロリーは、1,916kcalです。
【カロリーバランスを見直そう】
体重の増減は、基本的に「摂取カロリー」と「消費カロリー」のバランスに左右されます。
- 「摂取カロリー=消費カロリー」:体重は変わらない
- 「摂取カロリー<消費カロリー」:体重が減る
- 「摂取カロリー>消費カロリー」:体重が増える
摂取カロリーを減らすだけでなく、消費カロリーを増やすことも体重を減らすことに効果的です。
キレイで健康的な体を手に入れるために、以下の方法でカロリーバランスの見直しを図りましょう。
〇摂取カロリーを減らす
痩せるためには「摂取カロリー<消費カロリー」とすることが重要です。
あなたが痩せる必要があるならば、自分に必要なカロリーを知り、摂取カロリーがそれを下回るようにしましょう。
ピザやパスタなどのカロリーの高い食事や、甘いスイーツを食べてしまっていませんか?
メニューやパッケージに書かれた栄養成分表示などを確認し、カロリーを摂りすぎないように注意することから始めてみましょう。
間食をしたいときには、たんぱく質やカルシウムの摂れる無糖のヨーグルトや、カロリー・糖質オフのスイーツがおすすめです。
〇適度な運動で消費カロリーを増やす
1日のカロリー消費の内訳は、基礎代謝が約60%、運動などによる消費が約30%、食事誘発性熱産生が約10%となっています。
この食事誘発性熱産生(DIT)とは、食事により摂取した栄養素を分解・吸収することによってカロリーが消費されることです。
消費カロリーを増やすには、適度な運動が効果的です。
スクワットや腹筋などの筋トレ習慣を取り入れてみましょう。適度な筋肉が付き、基礎代謝がアップします。ウエストの引き締めやヒップアップの効果も期待できますよ。
身体活動レベルを上げ、基礎代謝量をアップさせることで消費カロリーを増やしましょう。
そうすることで、「摂取カロリー<消費カロリー」に近づき、体重を減らすことにつながります。
〇栄養バランスも考えよう
ただカロリーを減らすために偏った食事をしたり、食事を抜いてしまってはダイエットとは逆効果です。
偏った食事や欠食をすると、必要な栄養素が不足して痩せにくくなります。また、食事を抜くと次の食事で血糖値スパイクが起き、太りやすい体になってしまいます。
キレイで健康的な体になるためには、栄養バランスに配慮した食事が必要不可欠です。
カロリーの高い食品を避けつつ、健康的な食生活を心がけましょう。
【まとめ】
摂取カロリーが目安よりも多すぎたり少なすぎたりすると、健康を害するおそれがあります。
もし、BMIが適正範囲外であり摂取カロリーを調整する必要がある場合は、食事の栄養バランスを見直すことから始めましょう。
加えて、減量を目指すなら、日々の活動量や運動量を増やすことも欠かせません。
エネルギーの摂取と消費のバランスを見直し、健康リスクを減らしましょう。
1日のカロリーをしっかりと把握しコントロールすることで、理想のカラダに近づくかもしれません。コントロール方法として以下がおすすめです。
- 毎日しっかり3食バランス良く食べる(ポテチやチョコなどカロリー高めのものは食べないよう意識する)
- 食欲をしっかりコントロールする(口寂しい時はガムを食べる・よく噛んで食べる・ながら食いはしないなど)
- スマホアプリで記録をするなどの対策を取ると、1日の摂取カロリー量を調整しやすくなる
今回の記事では、成人女性の1日の必要カロリーやカロリーの計算方法などについてご紹介しました。
健康のためにも日々の食事や適度な運動は重要です。
この機会にカロリーバランスを見直し、健康な体づくりに励みましょう!
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